夏の土用の丑の日、と聞いて、まっさきに思い浮かぶのは——やっぱり「うなぎ」でしょうか。
たしかに、うなぎは夏のスタミナ食の代名詞。けれど近年は価格も上がり、「毎年は、ちょっと贅沢かな」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実はこの土用の丑、うなぎ“だけ”の日ではありません。そして福井の海には、夏のからだを内側から元気にしてくれる魚たちが、ちゃんと控えているのです。今日は、行事の由来とあわせてご紹介します。

そもそも「土用の丑」に、なぜ精のつくものを食べるのか。
「土用」とは、季節の変わり目を指す暦のことば。なかでも夏の土用は、立秋前のいちばん暑さがこたえる時期にあたります。その期間にめぐってくる「丑の日」が、いわゆる土用の丑の日です。2026年も、7月下旬にこの日がやってきます(年によっては「二の丑」として、もう一度めぐってくる年もあります)。
一年でもっとも夏バテしやすいこの時季に、栄養のあるものを食べて精をつける——。土用の丑の習慣には、そんな先人の「夏を元気に乗り切るための知恵」が込められているのです。うなぎを食べるのも、もとはこの考え方から広まったと言われています。
うなぎだけじゃない。「う」のつく食べ物と、夏を乗り切る食の知恵。

あまり知られていませんが、土用の丑の日には「『う』のつく食べ物を食べると夏負けしない」という言い伝えがあります。
うどん、梅干し、瓜(うり)——そしてもちろん、うなぎ。いずれも食欲の落ちる夏に、さっぱりと、あるいはしっかりと精をつけられる食べ物です。
ここで思い出していただきたいのが、海の幸。栄養豊富な魚は、まさに夏のからだの味方です。「う」のつく食べ物にこだわらずとも、福井の海には、夏を乗り切る力強い選択肢がそろっているのです。
福井の海で、夏のスタミナチャージ。うなぎ以外の選択肢。

夏の食卓におすすめしたいのが、青魚をはじめとする福井の魚たち。
サバやアジ、イワシといった青魚には、体によいとされる脂(EPA・DHAなど)がたっぷり。暑さで食が細りがちな時季でも、塩焼きや干物にすれば、ご飯がすすむ立派なスタミナ源になります。脂ののった青魚のうまみは、夏バテ気味のからだにもうれしいごちそうです。
保存のきく「干物」や「へしこ」なら、暑い時季に台所に長く立たなくても、さっと一品が用意できるのも魅力。冷蔵庫にあるだけで、夏の食卓がぐっと心強くなります。
(※それぞれの魚の旬や詳しい魅力は、「アジ」「イワシ」などの個別記事でもご紹介しています。あわせてどうぞ。)
【豆知識:土用の丑の日って、年に何回?】
・夏の土用の丑は、年によって1回の年と2回(一の丑・二の丑)の年があります。
・2回ある年は、二度めを「二の丑」と呼びます。
・「精のつくものを食べる」習慣は、夏に限らず季節の変わり目の養生として受け継がれてきました。
今年の夏は、福井の海の力で。
土用の丑の日は、「夏を元気に乗り切ろう」という、先人からのあたたかいメッセージでした。
うなぎはもちろん、福井の海が育てた魚たちもまた、夏のからだを支えてくれる頼もしい味方です。今年の土用は、いつもと少し趣向を変えて、海の幸でスタミナをチャージしてみてはいかがでしょうか。
越前水産では、これからも季節の暮らしに寄り添う海の恵みをお届けしていきます。